個人的フィギュアレビュー Co-fig

Thank you 1,000,000 PV!!【毎週水・金・土・日更新】

【4/5】【推しの子】 Trio-Try-iT Figure -重曹ちゃん- (フリュー)

【基本情報】
商品名         :【推しの子】 Trio-Try-iT Figure -重曹ちゃん-
発売日         :2024/7/26
メーカー       :フリュー
シリーズ       :Trio-Try-iT
作品名         :【推しの子】
キャラクター   :有馬かな(重曹ちゃん)
意外にありそうで無かった「重曹ちゃん」ネタのフィギュアです。
原作ネタと現実での流行があってのものなので、リリースするまでに時間が掛かるのは理解できますが、若干と言わず流行は外した感じがありますね。


【関連レビュー】
これまでの有馬かなのレビューはこちら

ho-ji-cha.hatenablog.com

ho-ji-cha.hatenablog.com



【全体】


大きさ         :
高さ20.5cm * 幅6.5cm * 奥行5.5cm
Trio-Try-iTシリーズとしては少々小さめではありますが、プライズフィギュアとしては普通かそれより少し大きいくらいのサイズ感です。

バランス       :
およそ6.4頭身程度で、若干頭が小さめなイメージでしょうか。
全身のバランスは特に気になる箇所は無く、良好なように感じます。

衣装・ポーズ  :
エイプリルフールネタから実際のカネヨ石鹸の重曹のパッケージにまでなったイラストをそのまま再現したフィギュアです。
ただの一発ネタがフィギュア化されていると考えると、このフィギュアも少しコミカルに見えてきますね。


【顔・髪】


アイプリント   : 4.5/5
元ネタのイラストの眼のデザインを踏襲しており、瞳の中の青から赤への色味の変化や、小さく散らばったアイプリントも精緻に再現されています。
瞳の中央の暗い色の部分の表現がなくなっているのは少々気になる変化点ですが、フィギュア単体で見れば特に違和感がある訳ではありません。

顔の造形        : 4/5
顔の塗装・質感  : 4/5
意外にも立体感が強めの顔で、鼻は高めかつ目は顔の奥方向の深めの位置にプリントされています。
口のラインやチークはプリントで表現されており、細めの線で表現されているため細やかさは十分に感じられますが、肌の質感が若干悪いのが気になるところでしょうか。


顔のバランス   : 4/5
上方向からだと顎のラインのシャープさが目立つ角度が多く、顔の印象が変わりやすいように感じます。
あまり極端な角度でなければ悪目立ちすることはないと思うので、程々の角度で鑑賞していれば特段問題は無いと思います。

髪の造形        : 4/5
髪の塗装・質感  : 4/5
浅く平たい帯状の毛束をベースにした髪の表現で、前髪部分の立体感はそれほど強くありませんが、サイドの部分の髪の捻れるような動きや広がるような動きで立体感を表現しているイメージでしょうか。
角度が付いている部分の髪は黒っぽく見えるような作りとなっていて、割とコントラストがはっきりとしているような印象です。


魅力・その他   : 4/5
基本的に元ネタのイラストに忠実ではあるものの、瞳や髪などフィギュア化に当たって自然に見せるための変更も織り込まれていて、丁寧に原型が作られている印象ですね。
ほっかむりの影になる部分には青色っぽい塗装が施されており、塗装にも工夫が見えます。


【身体】


素肌の造形      : 4/5
素肌の塗装・質感: 3.5/5
全体のボディバランスとしてはあまりメリハリをつけず、なるべく身体つきが気にならないような作りになっている印象です。
掃除をするための衣装なので肌の露出はあまり多くはなく、ボディラインが出る部分も限定されています。
腕はどちらかと言うと細めですが、その先の手はしっかりとした存在感のある大きさで、それぞれの手に持たれているスプレーや雑巾が問題なく持てるようなスケール感で作られています。


脚もあまり極端な太さの変化はなく、膝や裾付近のシワをあえて強調して表現することでボディラインを目立たなくしているような印象です。
このあたりは所謂美少女フィギュア志向というよりは、より一般受けするような方向性を目指した造形になっていると言えるでしょうか。
素肌部分の質感は特別良くも悪くも無いと言った印象です。


衣装の造形      : 4/5
衣装の塗装・質感: 3.5/5
若干ゆったりサイズの黄色いロングTシャツの上にオレンジ色のエプロン、手にはピンクのゴム手袋を装着した家事スタイルの衣装です。
袖の部分や腰でエプロンの紐を結んでいる箇所などは布地が余るような表現が多めに見られ、大きくダイナミックなシワや布の弛みの表現が見られます。
ぴえヨンの缶バッジや、エプロンのポケットのチェック柄なども再現されていますが、エプロンの紐の接着が外れてダボ穴が見えてしまっているのが残念なところでしょうか。


下半身は黒いズボンに靴下、スリッパという家の中スタイルで、ズボンに付いては先述の通りシワが大きめの表現になっており、敢えてボディラインに意識を向けさせないような印象の作りになっています。
上半身側と比較すると全体的に質感は悪く、特にズボンは光の反射が強めかつ縦方向に筋状の模様が走るような表面のテクスチャとなっているのが気になるでしょうか。


魅力・その他   : 4/5
こちらも元イラストの持つ特徴をよく再現できているように思います。
手に持っているスプレーや雑巾のスケール感も良く、バランスにはかなり気を配って作られているのでは無いかと感じました。


【台座】


評価(台座)   :4/5
クリアな円盤に濃いめのピンクのプリントです。


【総評】
総合評価     : 4/5
全体的にかなりバランスの取れた作りで、元ネタのイラストをベースに多少のアレンジを加えながら上手く立体感したフィギュアだと感じました。
幅広い人の手に届く可能性があるフィギュアなので、中々考えられているなと素直に感心してしまうような部分もあり、興味深い一作と言えるでしょう。