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【4.5/5】初音ミク Fashion フィギュア Lolita (タイトー)

【基本情報】
商品名         :初音ミク Fashion フィギュア Lolita
発売日         :2024/6/27
メーカー       :タイトー
シリーズ       :Fashion
作品名         :-
キャラクター   :初音ミク
Fashionシリーズの第4弾なわけで、今回はタイトルの通りロリータ衣装な訳ですが…第一弾のSubcultureも割と近しいコンセプトのフィギュアだったように感じるのは気のせいでしょうか?
ファッションという括りなので幾らでもフィギュアは作れそうなものですが、Subcultureの方は未だに高値で取引されていたりするので、多少コンセプトが近くても許されているのかも知れませんね。


【関連レビュー】
これまでのFashionシリーズはこちら。

ho-ji-cha.hatenablog.com

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【元絵情報】
イラストを担当されたのはリン☆ユウ先生です。

 


【全体】


大きさ         :
高さ20cm * 幅13.5cm * 奥行7cm
頭の上のピースサインを含めてのサイズなので、実際背丈で言えばおよそ19cmくらいでしょうか。
これまでのこのシリーズと比べると二回りほど小さめです。

バランス       :
計算上はおよそ6.7頭身で、標準的な範囲には入っているように思われます。
ミクにしてはかなりメリハリのある体つきなのが特徴と言えるかも知れません。

衣装・ポーズ  :
フリルが付いた紅白のロリータドレスの主張が強い衣装ですが、スカートは黒と青緑色でミクらしさも感じるデザインです。
開封するまで、なぜ頭の上でピースサインをしているのかをよくわからなかったのですが、衣装の所々にうさぎのマークが描かれているので、うさぎの耳をイメージしているのでしょうね。


【顔・髪】


アイプリント   : 4.5/5
このシリーズらしくイラストを担当された先生の目を忠実に再現したアイプリントで、瞳の中には非常に細やかな模様が表現されています。
若干イラストと印象が異なるのが下まつ毛で、目の下側にやや赤っぽいラインが見られることで、ちょっと病み系っぽさが強く出ているのが特徴です。

顔の造形        : 4.5/5
顔の塗装・質感  : 4/5
元絵のテイストに合わせて顔の造形も作られており、鼻や口は小さめに作られているように見えます。
イラストでは口は僅かに口角が上がった程度の表現になっていますが、こちらのフィギュアでは下方向から見ると「ω」型のようないわゆるアヒル口っぽい感じになり、見る角度によって口元の印象が全然変わるという絶妙な塩梅の調整になっています。

 


顔のバランス   : 4/5
イラストの表現を再現するためか、顔や髪が平面的なので、上方向から見ると「面」の感じが強めに出ます。
また真横方向から見ると、若干口から顎にかけての長さが長めのバランスのように感じられます。

髪の造形        : 4.5/5
髪の塗装・質感  : 4.5/5
前髪は全体的に顔に沿うような形でストレートに降りている印象ですが、毛束の表現が細かく表面の凹凸もかなりはっきりと表現されているので、立体感はしっかりと感じられるような作りになっています。
ツインテールはボリューム感こそ控えめなものの、毛先にかけてのクリア表現とそれ以外の塗装された部分の質感は良く、造形もねじれるような動きの表現が見られます。


魅力・その他   : 4.5/5
再現度の高いアイプリントと、髪の造形・質感がこのフィギュアの魅力を語る上では重要な点と思われます。
鼻が低めで下から見ても顔の印象が崩れづらい造形なので、是非若干下寄りから鑑賞してみて下さい。


【身体】


素肌の造形      : 4/5
素肌の塗装・質感: 4/5
肌の色味はかなり白っぽく、こうしたところからも若干病み系っぽさを感じますが…ミクにしてはかなりバストが強調されている一方で、鎖骨はかなりはっきりと表現されるなど胴体の中心付近はかなりメリハリがつけられている印象です。
ただ肩から先についてはデフォルメが強めで、個人的にはせっかく脇が見えるようなデザインのフィギュアなので、個人的にはもう少し大胸筋から肩・脇に掛けての造形が作り込まれていると良かったかなと感じます。


脚は腿の太さはそれなりにある造形で、ソックスによって締められている部分と、そのすぐ上のももがむっちりと広がっているところの対比が表現されたデザインになっています。
肌の質感はあまり良くはないテカりが強めの箇所も見られますが、ギリギリ「目に付く」というレベルは回避している印象です。


衣装の造形      : 4.5/5
衣装の塗装・質感: 4/5
ロリータ衣装といえばこれほどまでかというほど大量に表面につけられたフリルと、幾重にも重なったスカートが特徴のイメージですが…フィギュア化するのにあたって現実的なデザインのラインを考えられた結果がこのデザインなんでしょうね。
造形自体はよく、胴体部分はボディラインや細かなシワもしっかりと表現されているのに対して、腰から広がるフリルはダイナミックに布地が波打って翻る様子が細かく再現されています。
全体的に無塗装部分が多いフィギュアではありますが、極端に質感が悪いというような箇所も見当たりません。


赤い衣装の内側にはミクっぽいプリーツのような形状のスカートを履いています。
特筆すべきはそのスカートの内側で、白いショーツのみならずガーターベルトを止めるためのお腹部分の布地まで再現されています。
ショーツの表現も最近のタイトー製フィギュアとしてはかなりはっきりとした作りとなっており、下から見上げるとのに適した顔と良くマッチしているように感じます。


魅力・その他   : 4.5/5
見どころの作り方が上手く、下から見上げるのに適した顔造形とも良くマッチした造形が魅力です。


【台座】


評価(台座)   :4/5
ピンクのクリアな円盤に白のプリントです。


【総評】
総合評価     : 4.5/5
Subcultureの面影を感じざるを得ないコンセプトのフィギュアではありましたが、クオリティとしてはこちらの方が断然良く、見どころの作り方も上手いように感じました。
この手のフィギュアを手にすると一度ぐらいは下から眺めてみるものだと思いますが、このフィギュアはかなり下から見ることに特化した作りになっているので、気になる方は是非入手していただいて下から眺めてみていただければと思います。