9月のプライズ以外のフィギュアレビューは、グッドスマイルカンパニー POP UP PARADEシリーズ、とある科学の超電磁砲T 食蜂操祈をレビューします。
プライズでは先日レビューしたバンプレストのRelax timeシリーズか、それ以前はだいぶ古いフィギュアになってしまい、供給が少ない状態のため、Pop Up Paradeシリーズも比較的入手しやすい価格帯としては選択肢の1つに入るかと思います。
どの程度の出来のものなのか、その実態を見ていこうと思います。
【全身】
常盤台中学の夏服姿で歩くポーズです。
高さは18cm代後半で、このシリーズとしては標準的なサイズ感です。
【顔・髪】
特徴的な『目がしいたけ』状態を再現したアイプリントは良いのですが、先日のRelax timeシリーズと同じくやや 口元に特徴のある造形になっています。
下唇が光の加減でやや白っぽい色として見えており、顎のシャドウと相まって立体的に見えすぎてしまっている感があります。
口のラインが横に長いのはキャラクターの特徴なのでそれはそれで良いと思うのですが、1万円以上するスケールフィギュアはだいたいうまく落とし込んでいるところが、低価格だと微妙になってしまっている感じはありますね。
髪の造形は一つ一つの毛束は大きめですが、立体的で広がりのある作りとなっており、この点は優れていると言えそうです。
基礎となる黄色の塗装以外にも、毛先にかけては濃いめの色が置かれているほか、髪のハイライトになる部分には白っぽい色が塗装されています。
大きめの毛束の先端は若干毛先が丸めに表現されており、シャープな印象はそれほどないでしょうか。
【上半身】
常盤台中学の制服は全体的に大きめのシワの表現ですが、メリハリのある造形で形状自体は良さそうです。
全体的に塗装は施されていますが、左胸の校章はシルエットの表現のみにとどまっており、若干簡素な印象を受けます。
左手に持っているリモコンは黒一色の塗装です。
左腕のパーツの品質だけ他の部分と比較して悪く、表面に大きめの凹凸が見られます。
鞄は塗装やプリントもしっかりとしており、こちらは悪くないですね。
背中側は特に見るべき要素はないでしょうか。
【下半身】
丈の短いスカートと白いオーバーニーソックスです。
ソックスは白一色で塗装されており質感は悪くはないのですが、両脚とも内腿にゲート跡と見られるような突起が見られます。
ローファーは多少光が強めに反射するような塗装になっていますが、質感が良いとまでは言えませんね。
スカート丈は極めて短いので、内側も容易に伺うことができますが、接着剤のはみ出しや初期汚れなどが多数見られ、品質的にはあまり良いとは言えませんね。
【台座】
オレンジ色の六角形の台座です。
【総評】
致命的な問題こそないものの、左腕の質感や接着剤のはみ出しなど細かな問題は多い一方で、全体的な作りは簡素なので、プライズとあまり差別化ができているような感じはしません。
とはいえ先述の通り最近のプライズには座りポーズのものしかなく、安価な立ちポーズのフィギュアとしての需要はありそうなので、なかなか評価が難しいところですね。
ただ、純粋に3900円という価格を考えると、若干割高な印象は否めないでしょうか。