8月のプライズ以外のフィギュアレビューは、マックスファクトリー POP UP PARADEシリーズ、名取さな 制服Ver.をレビューします。
企業勢のVtuberも大手事務所でなければフィギュア化されることは少ないのに、個人勢でこうしてフィギュアが出ているというのは中々珍しいケースだと思います。
Vtuber自体が広く普及した今は、資金やハコとしての力のある企業勢か、個人だと元々別の活動をしていて名前が売れている人しか有名になれないような状況のように感じられるので、そういった意味でも数少ない存在と言えるかも知れません。
【全身】
セーラー服の上にピンクのセーターを着て、うさちゃんせんせえのぬいぐるみを抱えたポーズです。
フィギュアの高さは17cm強、台座を入れると18.5cm程度です。
【顔・髪】
縦に大きく開いた目と、塗り分けのはっきりした瞳が特徴的なアイプリントです。
口は小さく見える八重歯にも塗装が施されていますが、それが影響してか口の左側だけ塗装がややガタついているように見えます。
顔全体のバランス感はよく、特に崩れるような角度もありません。
髪は全体的に塗装が施されており、部分的に濃いめの色が配色されるなど、色味や質感は良好です。
惜しいポイントとしては2点で、1つは髪の造形がややシンプルで、髪の毛の毛束感が薄めなことです。
もう一つはそれに関連して、お下げにはそれぞれメインの部分に毛束を分岐させるためのパーツが2つ接着されているのですが、パーツ分割がやや目立つ位置にある点です。
【上半身】
冬服っぽい黒いセーラー服の上に、ピンク色のセーターを着て、左腕には「保健委員」と書かれた腕章をつけています。
セーラー服部分は成型色なのに対して、セーターと腕章は塗装で、特に腕章部分にはエナメル感を出すためのクリア塗装が施されています。
制服の造形も髪と同様、比較的シンプルで大きめのシワ 表現になっていますが、正面からだとうさちゃんせんせえのぬいぐるみに割と広い面積が隠されるので、立体感がないというほどのことはありません。
うさちゃんせんせえにも塗装は施されており、制服の成型色部分の質感も悪くはないので、総じて見ると質感的には良いように感じられます。
ただ細かい部分の塗装は、あまり良いとは言えませんね。
私の入手した個体では、包丁の刃先部分に塗りムラがある他、制服のリボンや腕章を止める安全ピンの部分に塗り残しがありました。
【下半身】
脚は全体的に細く、無駄のない造形になっています。
表現の仕方も色々とあるとは思うのですが、本人のTwitter画像などで表現されているものに近いバランスで意識的に作り込んでいるように感じられます。
スカートの内側もしっかりと表現はされていて、そちらもセーターやうさちゃんせんせえと同じ色で塗装されていました。
【台座】
六角形の台座です。
【総評】
全体的に質感は良いものの、シンプルでこざっぱりした印象のフィギュアでした。
ただ3900円という値段を考えれば、ある程度は納得のいく作りにはなっています。
