9/28リリース、エルココ ヘブンバーンズレッド 茅森月歌をレビューします。
フリューのフィギュアのレビューが続いているので、ここらで一旦別メーカーのフィギュアをレビューしてみます。
エルココというメーカーのことはよく知らなかったのですが、スケールフィギュアメーカーのデザインココの関係会社のようですね。
デザインココ自体はグッスマや渋スクなど他社のフィギュアの原型なども担当しているので、今回のフィギュアも造形には期待していますが、どのようなフィギュアなのか見ていこうと思います。
【全体】
・大きさ・存在感: 3.5/5
・カラーリング: 4/5
・再現度: 2/5
・バランス: 4/5
作中に登場する制服姿で立ったポーズです。
高さは台座含め約22cmで、プライズフィギュアとしては 少々大きめのサイズ感です。
【顔・髪】
・アイプリントの品質: 3/5
・顔の造形: 3.5/5
・顔の塗装・質感: 3/5
・髪の造形: 3.5/5
・髪の塗装・質感: 3/5
・ビルドクオリティ: 3.5/5
・見所・魅力: 3/5
原作のイラストはそのままフィギュア化するのが難しそうな繊細なイラストのため、かなり大幅に簡略化したアイプリントになっています。
瞳の縁取りは全体的にやや厚めで若干メリハリ感が薄めな感じはしますが、瞳の中には緑色の差し色が入るなど工夫が凝らされています。
また最近のフィギュアにしては珍しく、アイプリントは光沢感のある反射の強いものになっています。
目以外の顔も造形や質感は良いのですが、若干左頬から口ぐらいにかけて表面が毛羽立ったような跡が見られました。
髪の造形はかなり毛束の立体感を意識した造形となっており、前髪と顔のパーツの間の距離が右側と左目側で異なっているなど普段のプライズフィギュアではあまり見かけないような表現も見られます。
ただ髪は基本的に成形色で、所々黒っぽい粒が見られるなど、寄りで見ると質感は今一つに感じてしまいます。
【身体】
・素肌の造形: 3.5/5
・素肌の塗装・質感:3.5/5
・衣装の造形: 4/5
・衣装の塗装・質感: 4/5
・ビルドクオリティ: 4/5
・見所・魅力: 3.5/5
制服は非常に細かく造形や塗装などが再現されています。
プリントで仕上げられている部分と塗装で仕上げられている部分があり、制服の縁取りの金色の部分と一部凹んでいる黒い部分については手塗りの塗装のようです。
手塗り部分は仕方ない面もあるとは思うのですが、全体的にガタつきが多く見られ、一直には塗り残しなども見られます。
ジャケットの青い部分は成形色なのですが、全体的にテカリが強めな質感なのと、大きく開いた襟の背中部分に水玉状の汚れがいくつか付着していた点が気になります。
ポージングこそ大人しいものの、ジャケットやシャツの裾が翻るような造形となっており、衣装の動きは良いですね。
シャツとスカートの間からはちらりとおへそが見えるのも嬉しいところです。
スカートのチェック柄は全てプリントで表現されており、ベルトの部分は模様が異なるなど、細やかな表現への配慮が感じられます。
脚は膝部分のディティールが少なめで、膝から上にかけてボリューム感が一気に増えるような造形になっています。
肌パーツは全体的にテカりが強いというようなこともなく、質感は及第点レベルには達しているのですが、顔と同様に所々白っぽいプラスチックが毛羽立った部分が見られます。
スカートの内側は下着までの表現でした。
あまりこの点の造形は作り込まれておらず、あくまでおまけ程度と言ったような感じでしょうか。
【台座・付属品】
・台座の品質: 3/5
・付属品の品質: -/5
わずかに透けるような黒っぽい六角形の台座です。
【総評】
・総合評価: 4/5
既存の4メーカーとはまた違ったクオリティのフィギュアで、なかなか興味深い作りの作品だったと言えます。
所々作りの荒い部分はありますが、基本的な要素は大きくは外していないので、作品のファンの方が手に入れていただく分にはある程度満足していただけるのではないでしょうか。
