12/23リリース、タイトー Corefulシリーズ、リコリコ 錦木千束 制服ver.をレビューします。
久々のリコリコのフィギュアですね。
セガの制服姿のフィギュアが2023年の春なので、8〜9ヶ月遅れぐらいでのリリースでしょうか。
あちらの方は口元の造形にやや特徴がある顔つきで、台座もやや癖が強いなど人を選ぶ要素が多かったフィギュアだったと記憶しています。
通常プライズフィギュアはミクやレムといったド定番キャラクターを除いては同一の衣装で出てくることは珍しいですが、せっかくの機会なので、以前のレビューとも比較しながら見ていこうと思います。
【全体】
・大きさ・存在感: 3.5/5
・カラーリング: 4/5
・再現度: -/5
・バランス: 4/5
リコリスの制服姿で、手足を広げたポーズです。
高さは19cm程度で、少し小さめかな、と思うぐらいのサイズ感です。
【顔・髪】
・アイプリントの品質: 4/5
・顔の造形: 3.5/5
・顔の塗装・質感: 4/5
・髪の造形: 3.5/5
・髪の塗装・質感: 4/5
・ビルドクオリティ: 4/5
・見所・魅力: 4/5
アイプリントは塗り分けのしっかりとしたタイプのもので、上瞼や眉毛などのプリントも含めるとそれなりに多くの色数が使われていそうな感じです。
左目の瞳の下側部分に少々黒い部分が見られますが、汚れなのかそれ以外のものなのかは少し判断がつきませんね。
口は正面方向から見るとそれほど深みがないように見えますが、角度をつけてみると舌の奥側はちゃんと奥まった位置あるような造形になっていることが分かります。
顔の造形は少々癖のあるような形状となっており、鼻が低めに表現されている他、顎から目の外側にかけてのラインの出方が平面的になっているため、顔の形状にはそれなりに違和感を抱きます。
髪は毛先にかけてクリアになるタイプのもので、全体的に塗装されています。
造形はタイトーにしては動きが少なく、顔と前髪との距離も比較的近いので顔の立体感の薄さも相まってやや今ひとつな感じがします。
【身体】
・素肌の造形: 4/5
・素肌の塗装・質感: 4/5
・衣装の造形: 4/5
・衣装の塗装・質感: 3.5/5
・ビルドクオリティ: 4/5
・見所・魅力: 4/5
顔に続いて体側もそれなりに微妙な要素が見られます。
まず比較的良い要素を上げていくとすると、制服の造形で、セガのものと比較すると比較的はっきりとしたシワの表現が見られます。
ただタイトーのフィギュアとして見ると、やや緩慢な感じはします。
肌の造形も1か所を除いて特段大きな問題はないでしょうか。
どちらかというと問題点が多いのが衣装の方で、グレーのある部分がある胴体とスカートのパーツはグレーが成形色、それ以外の部分は赤色が成形色になっています。
グレーの部分に関して言うと表面の質感が悪いのもそうですが、テカリが強い部分も多く見られます。
赤い部分に関して言うと今度は逆で、表面に細かなひび割れなどが無数に入っており部分的に白く見える箇所があるほか、リコリスの模様も手塗りで表現されており、今一つディティール感がありません。
脚の造形に関してはそれほど問題はないように感じられますが、なぜか足首がかなり内側に捻られており、普通にこのまま立っていると足首をくじきそうです。
スカートの内側はそれなりにのぞき込まないと見えません。
特筆することのない普通の白い下着なのですが、肌の問題点は実はその上側にあります。
お腹はベルト付近の位置まで肌のパーツが入っているのですが、アウトライン以外はほぼ造形されておらず、おへそも作られていません。
普通は見えないところなので手抜くことはできるといえばできるのですが…ただフィギュアを入手する人はそういうところも含めて見ているので、こういう作りはあまり続けない方が良いと思います。
【台座・付属品】
・台座の品質: 4/5
・付属品の品質: -/5
クリアな濃いグレーの台座に、赤色のプリントです。
【総評】
・総合評価: 4/5
首から上は顔の造形が、首から下は衣装の質感が今一つなフィギュアでした。
タイトーのフィギュアとして見たら下から数えた方が早いのは間違いないくらいなので、手放しでおすすめはできませんが、セガのフィギュアに比べれば幾分良い点もあるので、どちらかを選ぶならこちらを選んでおいた方が良いかもしれません。
